京都祇園祭 百聞は一見に如かず

16日・17日と京都の祇園祭へ行って参りました。

今まで何度となく行きたいなぁ〜と思いつつも、自分の地元の西尾の祭りも祇園祭ですので日程がかぶっていてどうしても行けなかったのです。
しかしありがたい事に京都のメーカーさんやその他の皆さんから「絶対今年は見た方が良いですよ」とお誘い頂き、地元のお祭りがいつもより1週間早まった事もあり今年は思い切って出て来ました。


私にとっては初の京都祇園祭です。当店のustreamのディレクターともうお二人をお誘いして4人で行きました。



車で行ったので、まずは駐車場、そして宿の確保が重要です。とは言っても私の予定がなかなか立たなかったので直前になって行きたいという事になり、宿も駐車場も確保する事が出来ていませんでした。

そこで、ustreamにもカーニバルにも出演下さったお二方に無理を言ってお願いした所、お手配を下さり大変ありがたかったです。

駐車場は「京都 なをし屋」の栗田さんに、宿は「(株)枡儀」の上田さんにお願いしました。


特に上田さんには奥様共々2日に渡り我々と一緒に京都を案内していただき本当にありがたかったです!
上田さん改めてお礼申し上げます!




16日の初日は宵山です。京都の街の中、特に着物業界のメーカーなどが集まっている室町通新町通りを中心とするエリアに各町が「鉾」や「山」と呼ばれる山車を飾り、17日の巡行にそれらが町中を動き回ります。
と言っても私は詳しく無いのでwikipediaなどをご覧下さい(笑

写真はこちらもいつもお世話になっている「藤井絞」さん。祇園祭では最高の景観スポットとして人気があるそうです。

藤井さんでは、祇園祭の最中は家宝の屏風を飾り来客された方々をおもてなしされていて、私達も迎え入れていただきました。
もう素晴らしいの一言です。藤井さん自ら、屏風絵の説明、もちろん北観音山の説明をして下さったりして単純にお祭りに来ただけでは見るだけになってしまう祇園祭ですが、お陰様で色々な視点から見る事が出来て感無量でした!



藤井さんのはからいで特別に北観音山に上らせていただきました。通常は「ちまき」と呼ばれる厄よけのお守りを買わないと上れないのですが、ここの山は「ちまき」も売って無く通常は上れないとの事です。貴重な体験が出来ました。



こちらは室町通りにある「鯉山」の鯉です(笑 お世話になっている浅見さんの社長さんに丁寧に説明を頂きました。鯉山に限らず、鉾や山には大変素晴らしい飾り物が沢山付くと聞きその飾り物には色々ないわれがありおおよそ400年前の物が現存してそれらがまさに目の前で見られるのはこの祇園祭くらいだと思います。




こちらは今回お世話になった「枡儀(桝屋儀兵衛)」さんの町内の「綾傘鉾」です。
こちらも上田さんのお父様(枡儀社長)が説明下さり、お囃子が素晴らしかったです。「棒振り囃子」と呼ばれ棒を手にして舞うのですがめっちゃ格好良かったですよ!



それぞれの出し物を楽しんだあとはやっぱりこれ!わざわざ足を運んでくれたきものサークル「キダオレ」主催のトミー君w
いつも京都では楽しくさせていただいています!(宴会部長に決定!)




一夜明け、巡行を一通り藤井さんから見た後に、せっかく祇園祭に来たのだから本当のメイン「神幸祭還幸祭(神輿渡御)」を見て帰りたいとディレクターが言うので気合いで八坂神社まで行って来ました。

私も地元のお祭りに携わらせていただいているので、勉強も兼ねて元祖祇園祭の意味も知る為に御神輿を見て来ました。ここには三基の御神輿があり山鉾巡行で清められた町に神様が入った神輿が出て行くといういわれがあるそうです。
ちなみに町に出て行った神輿は「御旅所」という宿泊地に祭られ1週間後に八坂神社へ還られます。
来年はこの「後の祭り」と呼ばれる物が約50年ぶりに復活するとの事で、今年は全部の山鉾が集まって巡行するある意味最後の祭りとなるようです。


本場の祇園祭を見る事によりお祭りという祭礼が持つ意味が少しだけわかった様な気がします。歴史を守り繋げる事だけでなく、自分が育った町に皆が誇りを持ち、祇園祭という名の下でそれぞれの立場の方々が協力し合い行う事により結果、町おこしにも繋がっていると思いました。


私も祭りが大好きな人間なので本場京都の祇園祭を見る事が出来、本当に良かったです。


タイトルのように、「百聞は一見に如かず」今ではネットやテレビ、youtubeなどで、調べればなんでも出て来ますが、やはり生の音、自分自身が目で見た事が一番です!


皆さんも是非とも一度は祇園祭へ行かれてみてはいかがでしょう!?


最後に、着物屋としてこの祭りを見た感想は、意外と「ゆかた姿」の方々が少なかった様に感じました。もちろん、他の祭りよりも多いとは思いましたし、浴衣ではなくしっかりとした夏着物をお召しの方々もいらっしゃいました。もっともっと和服姿が広り歴史ある日本の祭りを彩って欲しいと思いました。頑張って浴衣を勧めていかないと!!


ちなみに私達が祇園祭へ行った衣装の紹介をします。


1日目・綿麻の半着物に阿波しじらの野袴姿
2日目・小千谷縮(本麻)に正絹夏長襦袢・麻の角帯

ディレクター
1日目・綿麻浴衣の半着物に薄手のダンガリー野袴
2日目・藤井絞さんの竜巻絞の綿麻着物に西村織物の正絹角帯

男性ゲスト
1日目・源氏物語の綿麻浴衣に綿の角帯
2日目・小千谷縮に夏の絽ちぢみ長襦袢

女性ゲスト
1日目・西陣正絹夏お召に東レ爽竹の夏長襦袢、帯は浴衣生地で作った兵児帯(オリジナル仕立)
2日目・小千谷縮にうそつき夏長襦袢、帯はひなやの組帯(オリジナル仕立)


ではでは〜!