家紋入れ

kimonoya3daime2007-02-01

着物屋さんにとって切っても切り離せないのが「家紋」であります。
「家紋を教えて下さい」といってもほとんどの方は

「家の家紋ってなんだっけ?」

と言われます。
無理もありません、日頃の生活ではまずお目に掛かることもないでしょうし…
そういう私も呉服屋で生まれながら修行先で「お前の家の家紋は?」って聞かれて答えられなかったですもん(^^;

さて着物では「家紋入れ」とはどんな着物に必要かと言いますと
まずは
男児初着」(男の赤ちゃんのお宮参り用の着物)
「黒・色留袖」(お身内の結婚式)
「喪服」(お葬式)
「男子黒紋付き」
代表的な着物だけを上げましたが上記のお着物に付けます。

Wikipediaで「家紋」と調べると
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%A3%E7%B4%8B
と出てきます。

紋を入れると「着物の格が上がる」と言いますが、
おそらく「先祖代々継いできた証しを背負って着る特別な着物」といったところでしょうか?

上記の紋を入れる着物を着る場所にとっても通じるところがあります。
お宮参り・結婚式・お葬式などと「家族」が増えるとか減るなどと言う場所に着られることからも
おおげさに言えば「血統」の証しとでも言えるかも(^^;
確かに家紋入りの着物ってなんか格式高そうに見えますもんね。。

たまたま私は呉服屋でいろんな家紋に触れる機会が多いため、おもしろいことが分かってきます。

たとえば性に「佐藤」「加藤」とか言われる方は
下がり藤とか上がり藤など「藤」(ふじ)と関係する紋名がほとんどだったりします。
あと地域柄、同じ地区に多い性の方はほとんど同じ紋だったりもするんです。

かといって「紋」を変えてしまう方もお見えなのも事実…

お客様でよく言われるのが「私の家の紋も主人の家の紋も形が嫌いだから」って(^^;;;
紋を調べていくと結構家系なんかが分かってくる場合もあるので
後世の方の為にはあんまり変えない方がいいかもって思っちゃうこともあります。

さてさて長くなりましたが
紋を知らなくてももちろん恥でもなんでも無いと思いますが、

「ほほぅ〜」「じゃあ家の紋はなんだろ?」

ってこの機会に調べてみてはいかがです?
本家のおばあちゃんやおじいちゃんに聞いたりすると
もしかすると面白い事がわかるかもですよw

もし誰もわからない場合は
結構間違いなくわかるのはお墓の墓石に掘ってあることが多いですよ。
お墓参りのついでに見ておくのも良いかも。