第2回着物カーニバルin名古屋


先日11月3日/4日に名古屋吹上ホールで着物カーニバルを開催しました。


まずは、



ご来場下さった360名以上もの着物ファンの皆様ありがとうございました!



当店と埼玉のきものこすぎさんとで主催のイベントで今回が2回目のイベントで前回は5月に東京で開催し、今回は当店の地元?の名古屋です。


コンセプトは話せば長くなるのですが(笑


「作る人」「売る人」「着る人」「ケアする人」「伝える人」を一同に集めた全く新しいイベントです。


従来の着物屋さんを集めた「売り上げを作るイベント」では無いのでなるべく経費も削減し、宣伝は「twitter」「facebook」「ustream」などのSNSを主に利用してチラシは、ほぼ手配りでまるで大学祭の様なノリで開催しました。



まずは、デコボココンビの主催者挨拶です。私とこすぎさんの身長差がありすぎですよねw
二人がなぜこのイベントを開催したのか。どんな思いで着物屋をやってきたのかなどを漫才の様になってしまいましたが紹介させて頂きました。



「伝える人」着物エッセイストの「きくちいま」さんに講演もお願いしました。


徹底的な着る人目線でのいまさんの講演は着物ファンの皆さんの共感を呼んだと思います。実際にいまさんの講演の為に遠方からいらっしゃった方も多かったと聞いています。

私もいまさんの出版した本を読んでいた「読者」の一員として楽しみにしていました。案の定、いまさんの講演の時には着物ファンは当たり前なんですが、出展者のほとんどが店を投げ出して見に来ていました(笑
このイベントはそれも当たり前の光景で、私と小杉さんは主催者と言っても決まり事は「押し売りをしないこと」ぐらいの物であとはとにかく出展者もいち着物ファンとして楽しんで欲しいという願いもあったんです(実は


当日は文字通りその通りになって、他人のブースも隣の店主が接客したり、他のお店の物をお互いが買い合ったりで(笑


いままでの着物屋さん(私も含め勝手な妄想です)とは全く違った本当に心底楽しいイベントになりました。


こちらも好評だったイベント、浜松注染の実演をしました。


これは当店でも開催して好評だったため、浜松の二橋染工所さんの社長さんに私が無理を言って来て頂きました。


「てぬぐい」や「浴衣」が実際にどうやって染められるかが、目の前で見られる事はまず少ないので皆さん真剣な表情で見て下さっていました。どんな物でもメリットとデメリットがあり、人の手でしか出来ない事の素晴らしさ、機械でしか出来ない事の正確さの意味が少しでもお伝え出来たら嬉しかったです。



とにかく、私が目指したのは「丸1日楽しめる着物カーニバル」にしたかったのもあり、今回は前回より広い会場を借りられた事もあって、「雑談出来る飲食コーナー」を広く設けました。そこには私の友人のパティシエ、「ラコンチェル オカヤス」のオーナーシェフも頼んで来てもらいました。
これが大成功で、出展者同士、お客さんを交えた「着物談義」やお友達同士はもちろん、今回お子様連れの参加者さんも多かったので、なごみのスペースとして1日中賑わっていましたね。




「作る人」ブースでの実演もありました。
中でも伊賀組紐の藤岡組紐さんが、本当の組紐機を持ち込んで下さり、皆さんの目の前で帯締めを組んで頂いていました。
通常のイベントですと「帯び締め買って下さい!」ってなるんですが、藤岡さんを含め今回呼んだ方々は全員良い人なので(笑)まったく売る気がないくらい一生懸命、技術やこだわりを伝えて下さいました。(実は出展者が見に来る事も多かったとかw


その他、前回も参加して下さった「群馬の上州屋」さんが「半襟型染体験」や八王子の着物屋さん「坂本呉服店」さんの「根付け作り体験」なども好評でしたよ!


ユーザーさんにも伝えたかったのはやっぱり商品を見るのも良いけど、「この商品がどうやって出来て、どれだけ手間がかかるか」を身近で見て頂く事が一番ですよね!商品知識だけでは値段の高い安いだけに目がいきがちですが、組紐なんて実際の職人さんが実際に2日以上もかけて作るんですもの、自分だったら時給いくらいる?って思っちゃえば、「この価値なら」ってわかって貰えますよね?


でも、そこで今までの作り手も満足せずに「これだけ手間が掛かってるんだから」って自信満々でいても、お客様は実はそこが重要ではなく『使い勝手』や『デザイン』『色合い』なんかの方が『実際に着物を着ている人には』重要だったりして、今までの伝統のこだわりだけでは駄目だって言うのも、こういう機会にお客様に聞けたり出来る雰囲気のイベントにもしたかったのです。


もちろん、そんな堅苦しい話は一切言葉にはしていませんが、皆が笑顔で心がオープンな状態の所を作れば、顔と顔、声と声がぶつかれば自然とそんな流れになったと思っています。



出展者の皆さんとボランティアスタッフ全員で朝礼後に撮った写真です。

今回も運営を助けて下さった着物ファンの皆さん10名以上のお陰で無事にイベントを開催する事が出来ました!本当にたくさんの皆さんに支えられて着物カーニバルは出来上がっています。


私も今回イベントが始まるまでは、愛知でも人が集まってくれるだろうか?という不安の中、360名以上の着物ファンの皆様に集まって頂きました。


しかも、2日連続でお越し下さる方も多く、2割程の方は関西方面や関東方面からお越し下さいました。


ご来場ありがとうございました!



最後に出展者22店舗の皆さんで撮ったどこかで見た様なアングルの写真です(笑


準備も片付けも一切滞り無く誰一人として文句を言うでも無く、終止笑顔と笑い声が絶えない素晴らしい仲間(勝手に言いますが)と出会えた事が私にとっては何よりも嬉しかった今回のイベントでした。


特に共同主催のこすぎさんには感謝の思いで一杯です。お互いでも喋った事があるのですが、お互い一人だったらここまでのイベントは不可能だったと思います。




私には今回のイベントで確信して言える事があります。




『着物ファンが求めている物は商品だけじゃないんだ』




僭越ながらこれからは皆さんに伝えて行きたいと思っています。



カーニバルではUSTREAMで生放送も致しました。以下で会場の一部の様子がご覧頂けます。
http://www.ustream.tv/recorded/26666125