「twitter de キモノ刺繍」
当店のサービスの一つに、オリジナル刺繍があります。
今まではすべて実店舗のみで承って参りました。
その理由として
1/前例が少ないため、口答でのやり取りが不可欠。
2/生地や刺繍データも制約があるので実際に見ないとわからない。
3/刺繍をする事でどうしても縮みが出てしまう。
4/上記の理由でお客様にもリスクが出る可能性を承諾して頂く。
他にも、ネットではメールのやり取りがメインとなるので、手間がかかる事などたくさんあり、なかなか実現出来ずにいました。
そんな中、ツイッターで、前回のblogでご紹介した知多の@kimonomomさんが、「@kimono3daime(当店)で刺繍した着物でお出かけしたよ」つぶやいてくれました。
そこでもたまたま@pekojunさんというフォロワーさんが
「大阪界隈にそんなお店があったら良いのに」と
@kimonomomさんに反応されたのを私が見て、
ツイッターなら、なんか出来そうな気がする!
と思い、@pekojunさんに
「お互い試しという感じでも良いならやってみますか?」
と返信してみたところ、トントン拍子に話が進み、
「twitter de キモノ刺繍」プロジェクト(大げさ)が始まりました。
ツイッターの良い所は、文字数は限られますが、相手が今ツイートしていたりすればすぐに返信がもらえる場合が多いですし、お互いの会話もフォロワーさんに見えるのでオープンな話し合いが出来る事。また過程もある程度ですが簡単に説明出来ます。
メールでは1日1回など聞きたい事がすぐに出た時などは困ります。
もちろんツイッターとメールは併用しますし、一度はお電話にてお話をさせて頂きました。
前置きはこのくらいで。実際の過程は下記の画像をまじえて
まずは着物の選定(生地)。
ここは一番重要な所なので、お電話で確認。
今回は一番リスクの少なくなおかつ今までで経験の多い、ポリの単衣着物に刺繍してみる事に。刺繍糸も基本的にポリエステルなので相性も良いです。
絹の物や袷せの着物は裏地などの問題があるのでその辺りは後ほどご説明します。
今回は雪の結晶を刺繍しようという事で、まずは元のデータをお送り頂きました。
まず、カラー情報は破棄し、白黒データに変換します。
左が@pekojunさんんから頂いたデータ。
ホームページから持ってきた素材などは、ほとんどがjpgデータでそのまま使うには画像サイズが小さいのと輪郭がハッキリしないので、
右のようにはっきりとした輪郭のデータ(bmp)に変換します。
その次は、色を決めて頂き、いよいよ刺繍する場所と大きさを決めます。
@pekojunさんから頂いたデータ。
こちらを参考に私なりに場所や大きさなどを変更してご提案。
まずはマネキンに実際の商品を着せて用紙にプリントアウトした画像を手で切って貼付け場所と大きさのバランスを見ます。
前身頃に2つ。20cm前後の大きさの刺繍と12cmほどの2カ所
後ろは家紋(3つ紋)の位置に家紋よりわざと大きく5cmほどの刺繍
確認して頂き、了解が得られたので、次はいよいよテスト刺繍です。
糸の色を選定し、糸密度、縫い角度などを決めます。
テスト刺繍で確認し、さぁいよいよ本番。
こんな感じで素敵に出来ました!刺繍は光線の角度によって反射したりして素敵ですね!
さすがに前身頃の一番大きな刺繍は少し固くなるので吊れた感じになりましたが、気にしなくても良いレベルかなぁと思います。
大きな刺繍になればなるほど、生地を引っ張る面積が大きいのでどうしても吊り気味になります。
とにかく、明日には@pekojunさんのお手元に届き、土曜日のキモノジャックに着用して頂けるみたいなので、私もドキドキです!
なにより、@pekojunさん!今回はご協力頂きまして誠にありがとうございました!