いよいよ糸の染色です

復活!三河木綿のオリジナルみかん染めプロジェクトも試作を重ねて数か月、
ついに本番を迎えました!

先日、糸染めの現場を視察に蒲郡の藤浜染工さんへ出かけてきました。

着物系の染色工場には何度か視察に行きましたが、蒲郡では主にインテリアなどの糸染色を扱っていらっしゃるとのことで、私の知る着物系の染工場さんとは違い、なんか近代的な感じ。


写真は染め窯に入れる前の横糸です。


蒲郡でも糸染め業者さんは数社あったようですが、今では藤浜さんが唯一の染工場さんです。

社長さんに「御社の売りは?」とお聞きすると、「なんでもやれるし、やります」
ポリやレーヨンの染色から綿や絹の草木染めまで、とにかくなんでも出来る染工場さんです。
日本全国から注文が入るそうで、docomoのストラップの紐の糸などもこちらで染めた物だそうです。

写真は染める前の先処理の段階です。水の温度や一定に染めるため薬品に浸したりの前処理がポリエステルなどよりも大変だと仰ってました。草木染め(みかんの木と葉)100%は特に難しいとも・・
しかしそこは染織試験場さんの力や蒲郡を愛する心と技術でクリアー!(おおげさ?

みかんの木と葉から染料をとるのですが、柑橘系の木は切り出してから数週間で状態が変化してしまうため、一定の染料がとれないという事で、年中安定した染料が必要になった場合に困るので、みかん農家さんから剪定されたみかんの木や葉を3月中にすぐに集め、チップ化して煮出し、その液を濃縮して、スプレードライという方法で、乾燥させて粉の状態で保存できるようにしました。


粉の粒子の大きさなども染色に影響するため、試行錯誤してこの画像のような染料が出来上がりました。


そこでビックリしたのがその染料の匂い!

「え?マジ?みかんの匂いがする!」

本当にみかんの匂いがするんです。ただ、出来上がった着物はみかんの匂いはしていません、あしからず。(笑


さて、来週はJA蒲郡さんでいよいよ今年度用の染料をとるため、みかんの木や葉を集める作業を取材に行ってきます。


みかんの木、糸染め、加工、織りまですべて地元三河で作る事が出来るメイドインジャパンは当たり前、メイドイン三河三河木綿みかん染めの着物が出来上がるまで後、1か月!