七五三だけが子供の着物ではない!

今日はたまたまネットでご注文のお客様よりのご相談より
「はっ!そういえばこの問題ってお客様は絶対わからないかな」
と思い立ちましてまずは日記に書こうと思いました。


ではその問題とは?(またも大げさ
お子様の着物の方が大人の着物よりもたくさんの布地を必要とすることもある!
って単純な事なんですけど


でも皆さんが普通に考えると
「何で?」
って思えるかもしれません。


前置きしますと、お子様の着物と言っても
「オーダーでお仕立てを承る子供さんの着物」
に限ってのことなのですが


お子様の着物は最近ではめっきりお仕立て上がりの商品がほとんどです。
っていうか単純に
「七歳用の七五三の着物」
「三歳用の七五三の着物」
っていう考え方で既製品は作られています。
逆に言うと
「七歳〜九歳まで(個人差あり」
の四ツ身仕立てが七歳用の七五三の着物で
「三歳〜五歳まで」
の三ツ身仕立てが三歳用の七五三の着物って言うのが正解ですが。。


お気づきの方はもうおわかりかと思いますが、
子供の着物って
「袖丈が長い」
って思いませんか?


で、話は戻って既製品は四ツ身までの着物ですから
身長が約130cmまでの対応ですので
オーダーでお仕立てしても袖丈が76cm(二尺)のお袖が十分出来るのですが


オーダーでお仕立てを承るほとんどのお子様は
「お神子さん」
「お神楽」
「お茶やお花を習っている」

方がほとんどで
七歳の七五三からそのまま中学校へ上がるくらいまでせめて1枚の着物で着せたい
という思いがあります。


話が長くなってしまいますが
そういう声に答えるべく、オーダーのお仕立てをすると、
個人差はありますが
「身長155cm」くらいまで着れる着物
を作らなければいけません。
「身長155cm」というとほとんど大人の寸法です。
もともと反物は3丈物(長さ11m50cmほど)という規格があります。
今ではほとんどが12mか12m50cmの長さがありますが
大人の方の袖丈はほとんど「一尺3寸(49cm)」と決まっています。
子供さんの袖丈は「2尺(76cm)」ありますので
その差が25cmほどあります。
布地で言うと、25cm×4倍必要という事で1Mの余分が欲しいという事になります。


お子様の袖丈分を抜きにして考えて
大人の方の身長で言うと
「身長180cmほど」
の着物を作るのと同じになります。


ですから、お子様(と言ってもジュニアサイズ)の着物はたくさんの布地が必要になるのです。


でも今日お問い合せのお客様はラッキーにもその反物の長さが三丈四尺(13m近く)あったのでなんとか袖丈も確保出来ましたが。
そのようなお声にお答えするべく
「なるべく大きく作れる反物」で
「しかもお値打ち」
「お家で洗える」
そんな対応は私共専門店がこれからは考えないといけないのかな?とも思います。


着る機会が短いお子様の着物も
長い間着られるようなお仕立てをすれば
「一度きりはもったいない」
なんて言う事もなくなりますよね?


七五三だけの着物って考えずに
「お正月」「ひな祭り」「親類の結婚式」「お習い事」
いろんな場所に着物を着て頂きたいですね!


プロですので
お仕立ての事もわかって当然!
なんですけど
しっかりとお客様にお伝えする!お伝え出来る!
そういう自分になりたいと思いました。


長々とお付き合い下さいましてありがとうございます(爆