NEW JAPAN CREATION 2013

5−9きものプロジェクトのため東京へほぼ毎月通っています。

東京と言えば日本の中心、すべての情報や人が集まる所です。

田舎者の私的には、人ごみなどちょっと苦手な場所だったのですが、こうも毎月伺う様になると慣れて来る物です。


って本筋からどんどん遠ざかりますので戻します(笑


今回の東京出張で、是非寄りたかった場所があります。

東京国際フォーラムで行われている「NEW JAPAN CREATION」というイベントです。

全国のテキスタイルメーカーや繊維関係者を集めた業界向けのイベントです。

JAPANと書いてあったので日本だけかと思いましたが、海外のブースもあり(笑


最近の私は、従来扱っている反物はもちろん何か他の「布」を見れば、着物関係の「何か」に使えないか頭の中がいっぱいです。

着物は着る物である以上、布で作られる物です。


イコール、反物だろうが洋服地も同じ「布」ですので、着物地は着物だけに作られるだけの物だけではなく、洋服地も洋服だけに使われるものだけでも無いと思います。


もちろん、基本的には目的用途の為に布地は織られますが、このようなテキスタイルメーカーの発表会となると、さまざまな視点から物は見られ、メーカーさんの思惑とは違う所で消費ニーズがあったりします。そうでないと全く新しい物は生まれなくなる気すらしてます。


実際に私も、当店の新野袴の素材で「デニム」や「ダンガリー」などの生地を「袴生地」として見て来たし、その用途をメーカーに伝え、お互いの仕様希望を伝え合い、その結果が良ければお客様へフィードします。


着物関係の西陣ブースも丹後ブースも米沢ブースもちろんあったのですが、着物の臭いのする物はほとんど置いていなく(ある意味残念でしたが)皆さん「布」としての可能性を着物業界以外に「求めている」状態に見えました。



しかし、私の目に映ったのは。。超ウルトラ僭越ながら(私感なので許してくだされ)



着物業界ブースで見かけた素材は魅力的な物が少なかった様な気がします。


もちろん私の様な着物業界人が聞けば、一撃で「凄い技術!」と思う物はいっぱいありましたが、それはそれ。いわゆる玄人向けで内向的な感じがしました。見た目で「凄い」「かっこいい」「かわいい」とはあまり思われなかったのでは?
まぁ今までは玄人向けで良いのでしょうが。


逆に目立ったのは台湾テキスタイルブースの人気。


ブースの見た目もお洒落、なによりそのブースにいた女の子が可愛い服を着ていたり、ちょっとした車のモーターショーみたいな雰囲気で行われていました。

中に入っても、布地の見せ方や実際の商品例など言葉が通じなくても(実際は日本語話せる人もいました)わかりやすく、ツイード生地などは着物の上に羽織るケープコートなどにすごく良いなぁと感じました。

日本の若い学生さんがたくさん見学に来ていましたが、学生さんにもかなり人気があったようです。


この差はなんだ!?


これは自戒として思えるのですが、和装業界はどちらかというと、「この技術があれば」「これだけ苦労してやっているんだから」「これ以上はないだろ」と自分達が言っている様な感覚が相手に伝わってしまう体質なのか?「魅せる」というより「見せてる」になっているように感じました。


さらに着物を着ていたのは、客として行った私達夫婦とお客様のもう一人しかいなかったです。(その時は)


私だったら絶対、着物を着て接客するだけで、「着物メーカーが作ったテキスタイルとして使える布の提案」を説明しなくってもわかる様にしたと思います。



なぜ、和装業界ブースの方が誰一人として着物を着ていなかったか。。。


どうせ着物関連に使われない用途だからと思ったのか。。。


なぜ私が質問したら、目をそらし筋違いの様な感じで答えてしまったか。。。



私は思いっきりあなた方の味方ですよ!というかそっちで生きています!めっちゃ贔屓目に見てましたし!


着物を着ていると着物業界の方からも意外な目で見られるのか(もう笑うしか無いw





もっと胸を張って着物を叫んで欲しいと思います。





誰にも負けない誇れる着物の技術を利用してるんですよね?

作り手がその技術の大元の着物を知らなくって、どうやってその素敵な技術を洋服業界や海外の方に勧める事が出来るんでしょうか?





着物は着る物。(自戒)





最後に、備後絣協同組合のブースがあり。そこはわかりやすかった。

「もうあと2社しかないので」「がんばるしかない」ビームは伝わって来ました。
早速、生地サンプルを送って頂ける話と相成りました。

みなさんお楽しみに〜!